「アルバイト」はシフトの融通が利きやすく、学業に専念する学生や副業を目的にする人などでも働きやすい雇用形態です。
しかし、アルバイトする人の中には「正社員になれなかったから仕方なくアルバイトしている」「就職したい企業がたまたまアルバイトの募集しかしていなかった」など、いずれ正社員になりたいと思いながら働く人も少なくありません。
いずれ正社員として働きたいけど、
- そもそも正社員登用とは何なのか知りたい
- 実際にアルバイト登用された人はどれくらいいるのか知りたい
- アルバイトから正社員になりやすい人の特徴が知りたい
という人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、アルバイトから正社員になるにはどうしたらいいのかについての疑問を解決していきます。
あわせてアルバイトから正社員になるメリットについても紹介します。
アルバイトから正社員になりたいという人はぜひ参考にしてみてください。
正社員登用制度とは?
正社員登用制度とは、アルバイトやパート、契約・派遣社員などの非正規雇用者を雇用転換し、正社員にする制度です。
また、正社員登用制度は法律によって定められている制度ではなく、企業側が独自で定めているものです。
そのため、雇用前に正社員登用制度について知っておきたいという人は、求人の福利厚生欄等をチェックしておきましょう。
実際にアルバイトから正社員登用された人はどれくらい?
正社員登用制度はどの企業にもあらかじめ定められているものではありません。
そのため、アルバイト先での正社員登用が可能かどうかはアルバイト先によって異なります。
では、実際にアルバイトから正社員登用された人はどれくらいいるのでしょうか。
厚生労働省が発表している「労働経済動向調査(令和4年2月)の概況」によると、正社員登用制度がある企業は全体の75%です。
しかし、正社員登用制度があると回答した企業で実際に正社員登用実績がある企業は37%ほどでした。
正社員登用実績を実施しなかった理由としては、「正社員を募集 (又は必要と) しなかった」が最も多くなっています。
この結果から、正社員登用制度がある企業でも、必ず正社員になれるというわけではないことが分かります。
しかし、正社員登用制度がないと回答した企業でも正社員登用実績が全くないというわけではありません。
つまり、正社員になれるかなれないかは、制度の有無のほかにもアルバイト先の状況や決定者の判断によるということになります。
アルバイトから正社員になりやすい人の特徴とは?
正社員登用制度の有無に関わらず、正社員登用される人は一定数いるということが分かりました。
では、アルバイトから正社員になりやすい人の特徴は何なのでしょうか。
ここからは、アルバイトから正社員になりやすい人の特徴を4つ紹介します。
成果を出した人
1つ目の特徴は「成果を出した人」です。
企業にとって、売上アップや業務効率化などの成果を出してくれる人材は貴重です。
売上に貢献してくれている、接客センスがありリピーターが増えているなど、目に見える結果を出してくれるアルバイトに対しては企業側も長く働いてほしいと思うはずです。
そのようなアルバイトには、今後のさらなる成長を見込んで正社員をすすめることがあります。
コミュニケーション能力が高い人
2つ目の特徴は「コミュニケーション能力が高い人」です。
アルバイトと正社員では業務内容が異なりますが、正社員は取引先や顧客・他部署の社員など、多くの人と接しなければなりません。
そのため、正社員には特にコミュニケーション能力が求められます。
アルバイトのうちから、周りの人たちと円滑なコミュニケーションが取れていると評価されると「この人正社員になっても大丈夫そう」と思ってもらえる可能性も高くなります。
勉強熱心で向上心がある人
3つ目の特徴は「勉強熱心で向上心がある人」です。
正社員として仕事をしていく中で重要になるのが、学び続ける姿勢です。
例えば、現代では急激にIT化が進んでいるため、新しい機械を導入したりWEBマーケティングに注力したりと臨機応変に対応しなければなりません。
そのような環境の中で、常に学ぶ姿勢を持ち対応できる人は、企業にとっても頼もしい存在です。
また、業務に必要な資格取得に励む人も正社員登用されやすい人の特徴です。
アルバイト先で働く正社員が取得している資格や、推奨されている資格を取得し、正社員登用を狙いましょう。
信頼を得ている人
4つ目の特徴は「信頼を得ている人」です。
アルバイトと正社員の1番大きな違いは、責任の重さです。
先述の通り、正社員は取引先や顧客など企業にとって重要になる人との関わりが増えます。
取引先などと良好な関係を築いていくためには、締切を守ったり、責任感を持って最後まで仕事をやり遂げたりすることが大切です。
そのため、アルバイトでの仕事でミスを繰り返していたり報連相が不十分だったりすると、信頼を得られず正社員登用からも遠ざかってしまいます。
アルバイトから正社員になるメリットとは?
ここまでは、正社員登用されやすい人の特徴について紹介してきました。
では、アルバイトから正社員になるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここからは、アルバイトから正社員になるメリットを4つ紹介します。
給料が上がる
アルバイトから正社員になることで、給料が上がります。
企業にもよりますが、正社員は有給やボーナス、昇給制度などがありアルバイトより給与ベースが高くなります。
ほかにも、保険料を会社と折半できたり社会保険や雇用保険にも加入できたりするので、もしものときでも安心です。
一方アルバイトの場合は、時給制で働いているため、けがや病気で働けなくなった場合は無給になってしまい不安定です。
充実した福利厚生が受けられる
住宅手当や資格取得支援制度などの充実した福利厚生が受けられるのも、正社員のメリットです。
福利厚生は法律で定められているわけではありませんが、企業が独自に定めています。
福利厚生の内容は企業によっても異なりますが、社員寮や家賃補助で住まいにかかる費用が抑えられたり、公共施設が安く利用できたりするなどの制度が利用できます。
雇用の制限がなくなる
アルバイトは短期雇用の場合が多く、長期間働きたいと思っている人にとっては不安定な雇用形態です。
一方、正社員は無期雇用で雇用の制限なく働けるので、長期間働けます。
また、よっぽど正当な理由がないと解雇されることもないので、安心です。
キャリアアップが目指せる
幅広い経験を積み、キャリアアップが目指せるのも正社員のメリットです。
アルバイトでも経験を積むことは可能ですが、正社員はアルバイトよりも責任ある仕事を任せてもらえるので、キャリアアップを目指しやすいという特徴があります。
アルバイトから正社員になることで、より責任のある仕事を任せてもらえたり、決定権を与えてもらえたりすることがあります。
そのため、役職に就いたり大きなプロジェクトに関わったりしていきたいという人は、キャリアアップが目指せる正社員になることがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
正社員登用制度は法律で定められた制度ではありませんが、多くの企業が導入している制度です。
正社員には「給料が上がる」「福利厚生が受けられる」「キャリアアップが目指せる」などのメリットがあります。
しかし、正社員登用制度がある企業でも、希望する人全員が正社員になれるわけではありません。
アルバイトから正社員になりたいと思っている人は「結果を出す」「コミュニケーション能力をつける」「資格を取得する」などの努力をし、正社員になる可能性を高めましょう。