仕事を辞めるときには、「退職届」などの書類を提出するというイメージを持っている方も多いと思います。
退職届とは、職場へ一方的に退職の意思を伝えるもので、提出後は基本的に撤回できないので注意が必要です。
では、アルバイトの場合も同じく退職届の提出が求められるのでしょうか。
アルバイトを退職する予定だという人の中には、
- アルバイトを退職するときにも退職届が必要かどうか知りたい
- 退職願と退職届の違いについて知りたい
- アルバイト先に退職願や退職届を提出するときの注意点について知りたい
という人も多いと思います。
今回の記事では、アルバイトを辞めるときにも退職届が必要なのかについての疑問を解決していきます。
「これからアルバイトを退職する予定がある」「アルバイトを辞めるときに退職届が必要かどうか知りたい」という人はぜひ参考にしてみてください。
アルバイトを辞めるときは退職届が必要?
結論からいうと、アルバイトを辞めるときに退職届は不要な場合がほとんどです。
アルバイトを退職する際は、遅くても1ヵ月前にアルバイト先の上司や店長に退職の意思を伝えるようにしましょう。
なぜなら、急に辞められてしまうとシフトの調整や新しいスタッフの採用が間に合わず、迷惑をかけてしまう可能性があるからです。
しかし、1ヵ月前以上というのはあくまで目安ですので、何ヵ月前に伝えるべきかどうかはアルバイト先の就業規則に従いましょう。
アルバイト先によっては退職願や退職届が必要な場合もある
口頭で十分な場合がほとんどですが、アルバイト先によっては退職願や退職届などの書面の提出を求めるところもあります。
そういった場合は、退職願や退職届を正しく作成し、提出する必要があります。
そのため、上司などに退職の意思を伝える際は、退職願や退職届が必要かどうか確認するようにしましょう。
退職願と退職届の違いとは?
アルバイト先によっては、退職願や退職届などの書面の提出が必要なところもあることが分かりました。
では、そもそも「退職願」と「退職届」の違いは何でしょうか。
ここからは、退職願と退職届の違いについて説明していきます。
退職願 | 退職届 | |
趣旨 | 「退職したい」という意思を伝えるもの | 一方的に退職を伝えるもの |
撤回可能か | 可能 | 不可能 |
効力 | 弱い | 強い |
退職願とは?
「退職願」とは、アルバイト先に「退職したい」という意思を伝えるものです。
基本的には、退職願を提出した後で退職届を提出します。
また、退職願の場合は正式受理までに撤回も可能です。
つまり、退職届に比べると効力の弱いものなので「退職したいと思っていた原因が解決した」「次のアルバイト先が決まらないので撤回したい」などという場合でも撤回できます。
退職届とは?
「退職届」とは、職場へ一方的に退職の意思を伝えるものです。
一方的にといっても、いきなり退職届を出すのは失礼にあたり、円満退職できなくなる可能性があります。
退職届を出す際は、事前に上司に退職の意思を伝えた上で提出するようにしましょう。
また、先ほど退職願は撤回が可能だと説明しましたが、退職届は1度提出すると基本的に撤回できません。
そのため、退職するかどうか迷っているという時点で提出するのは危険です。
上司と話し合ったうえ、退職の意思が固まってから提出するようにしましょう。
アルバイト先に退職願や退職届を提出するときの注意点3つ
退職願と退職届の違いについて理解できたところで、ここからはアルバイト先に退職願や退職届を提出するときの注意点を3つ紹介します。
これから説明する点に注意し、正しく退職願や退職届を提出して円満に退職できるようにしましょう。
退職願や退職届は手渡しが基本
アルバイト先に退職願や退職届を提出する際は対面・手渡しが基本です。
しかし、体調を崩してアルバイト先に行けなかったり上司に郵送で送るように言われたりしている場合は、郵送でも問題ありません。
退職願や退職届に必要な項目を正しく丁寧に記載する
退職願や退職届には、必要な項目を正しく記載するようにしましょう。
退職願と退職届に必要な項目は下記の通りです。
退職願
名目 | 退職願 |
私儀 | 私儀または私事 |
退職したい理由 | 一身上の都合により |
退職日 | 上司と相談し決定した退職日を記載 |
文章 | この度、一身上の都合により、誠に勝手ながら、令和○年△月□日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。 |
提出日 | 願い出の年月日 |
肩書など | 部署名・氏名 |
宛先 | 代表取締役〇〇 〇〇殿 |
退職日は勝手に決めるのではなく、上司に相談したうえで決定するようにしましょう。
また退職願の場合、文末は「退職いたします」ではなく「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」となるので注意が必要です。
退職届
名目 | 退職届 |
私儀 | 私儀または私事 |
退職したい理由 | 一身上の都合により |
退職日 | 上司と相談し決定した退職日を記載 |
文章 | この度、一身上の都合により、誠に勝手ながら、令和○年△月□日をもって退職いたします。 |
提出日 | 届け出の年月日 |
肩書など | 部署名・氏名 |
宛先 | 代表取締役〇〇 ○○殿 |
一方退職届の場合、文末は「退職いたします」と言い切って構いません。
また、よくドラマなどでいきなり退職届を上司に出すシーンがありますが、実際には何の前触れもなく退職届を提出するのは失礼にあたります。
退職届を提出する際は、事前に上司に伝えた上で提出するようにしましょう。
退職願や退職届は封筒に入れて提出する
退職願や退職届に直接切手を貼って提出するのは失礼にあたります。
退職願や退職届を郵送する際は、退職願や退職届をA4の透明クリアファイルに入れ、A4サイズなどの大きめの封筒に入れて送るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
アルバイトの退職の場合、基本的に退職願や退職届を提出する必要はありません。
しかし、アルバイト先によっては提出を求められるところがあります。
退職願や退職届を提出する際は上司に確認したうえで、正しく必要項目を記載し提出しましょう。
また、上司に退職の意思を伝えたり退職願や退職届を提出したりする行為は、円満退職する上で重要な工程です。
アルバイトの退職を考えている人は、今回説明した注意点を抑えて円満に退職できるようにしましょう。